6月のこの時期で塗装作業中に雨が降ってしまうとどうなるのか。
この時期は雨が降りやすい梅雨の時期になってきますが、塗装作業中にもしも雨が降ってきたら塗装した部分はどうなるかというと、ほとんどの場合は気温が高いので乾きが速く途中で中断することになっても特に支障はありません。また、塗料が水溶性の場合も乾きが速く雨で色が溶けるという事もよっぽどありません。雨がザザ降りになるのであれば最初から塗装工事はしないと思いますので塗装屋であれば雨には敏感になっていると思います。

コーキングの性能は乾いても柔らかく柔軟性がカギ
コーキングは劣化して亀裂が入りひび割れなどおきます。ひび割れの現象はコーキングの性能もありますが、コーキングが乾いてもいつまでも柔らかく柔軟性があるものはひび割れなどの劣化は少ないと考えられます。多くは硬くなり建物の揺れについていかずひび割れたり素材の伸縮性によりクラックの原因となっていましたが、コーキング自体の柔軟性があれば亀裂は起きにくいと思います。コーキングの種類や特徴はいろいろと違いますが柔軟性に富んだ物もたくさん出ていますのでご相談ください。

サイデイング外壁のクリア仕上げは下地の状態に注意。
サイデイング外壁の模様を活かしたクリア仕上げは綺麗な艶の揃った状態に仕上がりますが、その反面、下地の傷んだ部分は劣化した状態で仕上がってしまいます。塗り替えの場合は下地が傷んでからでは模様も劣化していることが多く、そのまま塗るとより傷の部分が目立って見えてしまいます。タイル模様やレンガ模様などクリア仕上げしたい場合は劣化しすぎる前に塗り替えをした方がいいと思います。
コメント0件速乾性塗料の使い方
速乾性の塗料は水性でもラッカー系でもありますが、すぐに乾かしてもう一度塗る事ができるなどメリットがあります。塗料は薄い色(淡い色)ほど色がうまく乗らないので難しい作業です。なので何度も塗り重ねて理想の色に近づける事が大事です。乾いたら塗ってを繰り返すにはゆっくり乾く塗料よりも早く乾かして塗れた方が効率が良く作業もしやすいのでお勧めですが、ラッカー系などでは稀に色の縮みやシワや膨れなど不具合の起こることがあるので塗る前にテスト塗りをするなどした方がいいです。水性塗料では不具合はほとんど起きないので安心して塗り重ねることはできます。

鉄骨や鉄部は錆が出ると気になります。
鉄骨は丈夫で耐久性も高いので良いのですが、やはり錆が広がって穴が開いてくると強度は弱くなってしまいます。劣化して脆くなる前に塗装で塗り直しして錆の発生を抑えたいですね。錆の出やすい場所は柱の根元付近や雨や湿気が多い所は特に注意が必要です。また、屋根の場合は錆過ぎで穴が開いて漏水することもありますので早めの処置をお願いします。


塗装の下塗りの役目
建物などの建築塗装では屋根塗装や外壁塗装が主流です。その下塗りの役目とはトタン屋根では錆の発生を抑える錆止め塗装、カラーベスト屋根では密着をよくして剥がれにくくするシーラー塗りなどがあります。外壁では密着をよくして上塗りの性能を高めるフィーラーや、揺れで少しのひび割れを抑える微弾性型など何気なく使っている材料でも一つ一つに意味があります。下塗りは上塗りを塗る事で隠れてしまいますが、上塗りの性能を高める大事な役割を持っています。


外壁素材により塗り替えの頻度は違います。
塗り替え工事の物件を見ても塗り替えの頻度で言えばやはり「サイデイング外壁」の工事が多いですね。サイデイング外壁は表面劣化がわかりやすいのと目地のコーキングが劣化しやすい事です。逆に劣化してもあまり気にならない素材ではトタンなどのガルバリウム鋼板が丈夫ですね。素材も丈夫ですが表面塗装も丈夫なので傷みにくいと考えられます。丈夫な素材でALC外壁もありますが素材は丈夫でもやはり目地のコーキングが劣化しやすいので耐候性のあるコーキングで抑えるかコーキングの上に塗装して劣化を抑える方法もあります。



塗装の仕方により仕上がり「模様」も変わります。
塗装するときに使用する道具として、刷毛塗り・ローラー塗り・吹付塗りと大きく3つに分けられます。塗料を塗る時に同じように塗っても刷毛塗りでは刷毛目が出て、ローラー塗りではゆず肌模様・吹付では細かいゆず肌仕上りと仕上げ方により模様は変わって見えます。建築塗装では今ではローラー塗りが主流ですが、吹付でしかできない塗装模様や風合いを出すことはできますが、周囲の状況が整っていれば吹付も可能です。



気温の高さと2液型塗料の反応
塗料の濃さはその種類によりある程度決まっていますが、2液型塗料では主剤と硬化剤を混ぜ合わせた瞬間から硬化反応が始まり、一定の時間で硬化して固まってきます。塗装で必要な量を予想して作り足りない分は後から少量混ぜ合わせます。肝心なのは気温の変化で、塗装を朝始めるときの温度と日中の温度は大きな差があり温度が高くなるほど硬化剤の反応時間は早くなり塗っている最中でも濃くなってきたと感じることもよくあります。これからの時期は気温もどんどん高くなりますし、梅雨時期の雨が続けば湿度が高くなり塗料の乾きも遅くなるなど天候により違いますので塗装をする時はよく考えて工事するようにしています。

コーキングの重要性
塗装前にサイデイング外壁なら目地のコーキング処理が不可欠です。ある現場で目地処理を行いましたが日の当たる場所は紫外線によりコーキング樹脂を破壊されることがわかり、より強いコーキングがで各社から出てきました。ちなみに、劣化が進んだコーキングを自分なりに分析して耐候性を確認したところ柔軟性はあるが紫外線と雨により表面に細かい亀裂が発生して時間とともにひび割れが奥深くまで進みかなり劣化してしまいました。ほったらかしでは知らぬ間に見えない所から雨の侵入などありますので、大きなひび割れになる前に切り取って打ち替える「コーキング打ち替え」をお勧めします。

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- コンクリートブロックなどの塗装もよくしますが、塗り替えの場合でブロック花壇の塗装があります。ブロック塀の花壇は見える部分の外側を塗装しますが、花壇なので雨も入るし水撒きもします。常に濡れている状態が続くので中から水分が蒸発しようと外側に水分が出てきて塗装の面を押し上げて剝がれるという事もよくありました。花壇の塗装をする時には水分を通過できる塗料(透湿性)を使用するなど剥がれにくい塗料をお勧めします。
- サイデイング外壁のクリア仕上げは模様面に釘が撃ち込まれていることもあり、その釘頭が壁色にタッチアップされて変色しているので、その部分は予め補修して埋めておくかクリア仕上げした後に補修するか悩みますが、実際には最終的に透明を塗ると外壁の色も少し濃くなるなど変化するので先に色を調合してタッチアップ塗りをするのは難しいのではと思います。
- コーキング目地も同じで、きれいな状態になるように仕上げています。きれいな表面に仕上げるにはコーキングの癖「コーキングを出してからどのくらいで表面が乾いてくるのか?コーキング打設後に目地のマスキングテープはどのタイミングで取ったらいいのか。全ては早め早めに処理することが大事でコーキングをコントロールするには相当難しいのですが、今までの経験を生かしてどの季節でもきれいに仕上がるように調整して作業しています。
- コケの除去剤を実際に使用してみましたが、コケにかけてすぐに枯れるというものではなく数日間かけてゆっくり効いてくるみたいです。また、コケ以外にもカビの発生の多いので、塀など高圧洗浄で洗えるなら洗い流した方が早いと感じました。
- 塗装仕上げの基本は「速く均等に塗り広げる」事が重要で、樋の部分では繋ぎ目までを通しで塗り広げることで艶も均等な仕上がりとなるので、途中で手を止めないように気を付けて仕上げています。
- 弊社ではサイディング外壁も臭いの少ない水溶性塗料を使用することが多く耐久性に優れた塗膜と汚れにくい低汚染型の塗料(関西ペイント・トウペ)を使用しています。もちろん艶あり塗料と艶消し塗料があり、水弾き重視では艶あり塗料を推奨、和風の日本作りのお宅では艶消し塗料の落ち着いた空間作りなどお勧めしています。
- 古くなった屋根材(波板)は手で触ってみると分かりますがとても脆く少し手で押さえただけでもパリッとひび割れが出ることがあります。この場合は屋根の寿命なので台風が近づくこの季節は早めに取り換える事をお勧めします。強風で隣接お宅に飛んでいくとご迷惑おおかけしてしまう事もあるので早めの対応をお願いいたします。
- 厚膜塗装仕上げ通常よりも塗膜が分厚い分、施工単価も高くなりますが、耐久性が強いので車の駐車スペースやリフト走行などもできて硬い仕上がりとなります。
- 普段は雨の予想が出ている場合は塗装以外の養生(ビニール貼り)や清掃や下地処理など雨がいつ降っても大丈夫のように体制を整えてます。
- 屋根塗装の場合はある程度材料をまとめて練り合わせる(2液型塗料)ので、材料の効果反応を少しでも抑えるために材料は日陰に置くなど保管場所も考えて作業しています。