錆止め塗装のまま塗り終わるとどうなるか。
屋根の塗装をしていたらそのままの色がいいといわれました。それは錆止め塗装で錆止め特有の赤さび色が良かったみたいです。しかし、錆止め塗装は本来なら下地としっかりと密着して空気を遮断し錆を食い止め中塗りや上塗りを塗りやすくする作用があります。錆止め塗装単体で塗り終えるという事は下地には良くても表面のコーティングができてないという事になり耐候性のないまま仕上げという事になってしまいます。塗装には錆止めは錆止めの役割があり中塗りや上塗りも錆止めにはない役割をしているので、塗り重ねることによりそれぞれの足りない所を補って耐候性を高めているのです。

プラスチック製の部分をペンキで塗る
最近では外部塗装工事で部分的にプラスチック製の部品が使われている事が多く、外壁と同じように塗装してしまいます。例えば、エアコンの室外機に繋がっている管のプラスチックカバーなどですが、あまり新しいものを除いて古くなっているものは普段から塗装しています。また、換気扇の外部フードなども同じで状況に応じて塗装しています。しかし、プラスチック製の塗装で一番の難点は塗装が密着せずに剝がれがおきる事です。それは比較的新しい素材でよくおきるので塗装するか否かは現場で確認して判断しています。
コメント0件水性の錆止めの効果
水溶性の錆止めを使って天井の鉄板(キーストン)の塗装をしたことがあります。水性という事もあり臭いもほとんどなくて粘りが少ないので塗りやすく感じます。しかし、耐候性の面から見るとやはり油性の方が丈夫で長持ちですね。水性塗装をした後にどのくらい状態を維持できるか確認してましたが以前から出ている錆の部分(点錆)などは同じところから発生しているのが確認できました。それでも現場の状況により使用するところはたくさんあります。例えば厨房などの内部塗装や学校や公共などの臭いを気にする場所では水性塗装は有効だと思います。
コメント0件壁の木板の防虫剤塗装は木目に沿って塗料が流れる
防虫剤塗装で壁面の板が縦に貼ってある場合、刷毛塗りでもローラー塗りでも縦に動かして塗りますが、防虫剤塗装の場合は塗料の粘りが少ないので塗り始めると塗料が重力で水滴のように動くので塗りやすいのですが、板の継ぎ目などは隙間に沿って塗料が大量に流れ込むため床の養生をしっかりしていないとかなりひどい汚れ方をすると思います。ひさしがある場合でも同じですがひさしのビニール養生なども浸透性の高い塗料なため養生テープの下を通過してしまう事がほとんどなので養生の仕方もマスキングを余分に貼るなど工夫して塗装した方がいいですね。

コンクリート面を塗るなら水性塗料で仕上げる
コンクリートやブロック塀などの新規の塗り替えは高圧洗浄の後日に水性塗料で塗ると思った以上に密着して剝がれず長持ちします。また、上塗り材を油性で仕上げたい場合は油性をそのまま塗装しないで下塗りに水性塗料の下塗り材で仕上げた後に上塗りに油性を塗ればきれいに仕上がります。但し、油性塗料を直接コンクリート面に塗装した場合、コンクリートとの相性がよくないので剝がれを起こす可能性が高いと思います。
コメント0件錆止めの効果を上げるためには
トタンや鉄部などの塗装をする時に下地処理などせずそのまま塗ったのでは本来の塗装の効果を発揮していません。錆止めなどの下塗り材全般に言える事ですが、下地の目荒らし(高圧洗浄・ペーパー処理・脱脂・チョーキングのウエス拭きとり)など今の現状の状態に合わせた下地処理の仕方で錆止めを塗るという事がとても大事な作業となります。錆止め塗装がしっかりと塗り終えてよく乾かしてから上塗りを塗れば間違いなく耐候性も上がりますね。

破風板に水性塗料で塗装するのはお勧めできない。
何度も塗り替えしているお宅などで見られる光景ですが、外部塗装を丸ごと水性塗料で塗装してあることがあります。外壁は素材により大丈夫ですが、樋部分や破風板など特に木の部分は木の伸縮があるので柔らかい木ほど動きが大きく塗装しても塗膜が動きについていかず剝がれを生じることがあります。また、剝がれ方を見ても同じところが何度も剝がれた形跡があり、高圧洗浄するとほとんど剝がれてしまう事もありあまりお勧めできません。外部の木の塗装は一般に言う油性のペンキの方が木に浸み込みやすく剝がれにくいと考えられます。

上塗りの1回塗りと2回塗りの差は・・・
上塗り塗装で1回塗りもしくは2回塗りをして仕上げていますが、その塗る回数の違いには大きな差があります。塗り回数が多ければ塗膜も厚くなるので耐候性がアップするのは間違いないですが、最も大きな差は「ツヤ」です。艶はかなりの差が出てしまいます。せっかく塗るのに艶が揃っていた方がいいので予算があれば上塗り2回できればいいですよね。

屋根の角度により塗装手間も変わる
屋根塗装と言っても屋根の角度は様々で、普通に上って作業できる時と足場がないと作業できない時と塗装にかかる手間と価格も大きく変わってきます。特に足場につかまって作業する急勾配の屋根は屋根足場に加えて高圧洗浄や塗装工事なども作業するのに手間や塗る時間も余分にかかるため工事単価も上がってしまいます。屋根角が急な場合は水の流れも速く水はけも良いので屋根の傷みは普通屋根に比べると緩やかだと思いますが、なかなか思い切って塗り替え工事をしないとできないのである程度丈夫な塗料で工事することをお勧めします。

内部の鉄骨や鉄部のトタンなどは水性塗料仕上げでも良い?
鉄骨塗装と言えば昔から油性のいわゆるペンキ仕上げが普通ですが、今では内部の鉄骨の場合は水性塗料仕上げが多くなっています。その理由は以前よりも水性塗料の耐候性がアップしていることや内部の場合は臭いの関係で有機溶剤よりも安全に取り扱いできるからです。しかし、外部の場合はより過酷な条件となるため油性塗料の方がいいですね。油性塗料の場合は雨や紫外線から守る力が強いので外部の場合は油性をお勧めします。

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- コンクリートブロックなどの塗装もよくしますが、塗り替えの場合でブロック花壇の塗装があります。ブロック塀の花壇は見える部分の外側を塗装しますが、花壇なので雨も入るし水撒きもします。常に濡れている状態が続くので中から水分が蒸発しようと外側に水分が出てきて塗装の面を押し上げて剝がれるという事もよくありました。花壇の塗装をする時には水分を通過できる塗料(透湿性)を使用するなど剥がれにくい塗料をお勧めします。
- サイデイング外壁のクリア仕上げは模様面に釘が撃ち込まれていることもあり、その釘頭が壁色にタッチアップされて変色しているので、その部分は予め補修して埋めておくかクリア仕上げした後に補修するか悩みますが、実際には最終的に透明を塗ると外壁の色も少し濃くなるなど変化するので先に色を調合してタッチアップ塗りをするのは難しいのではと思います。
- コーキング目地も同じで、きれいな状態になるように仕上げています。きれいな表面に仕上げるにはコーキングの癖「コーキングを出してからどのくらいで表面が乾いてくるのか?コーキング打設後に目地のマスキングテープはどのタイミングで取ったらいいのか。全ては早め早めに処理することが大事でコーキングをコントロールするには相当難しいのですが、今までの経験を生かしてどの季節でもきれいに仕上がるように調整して作業しています。
- コケの除去剤を実際に使用してみましたが、コケにかけてすぐに枯れるというものではなく数日間かけてゆっくり効いてくるみたいです。また、コケ以外にもカビの発生の多いので、塀など高圧洗浄で洗えるなら洗い流した方が早いと感じました。
- 塗装仕上げの基本は「速く均等に塗り広げる」事が重要で、樋の部分では繋ぎ目までを通しで塗り広げることで艶も均等な仕上がりとなるので、途中で手を止めないように気を付けて仕上げています。
- 弊社ではサイディング外壁も臭いの少ない水溶性塗料を使用することが多く耐久性に優れた塗膜と汚れにくい低汚染型の塗料(関西ペイント・トウペ)を使用しています。もちろん艶あり塗料と艶消し塗料があり、水弾き重視では艶あり塗料を推奨、和風の日本作りのお宅では艶消し塗料の落ち着いた空間作りなどお勧めしています。
- 古くなった屋根材(波板)は手で触ってみると分かりますがとても脆く少し手で押さえただけでもパリッとひび割れが出ることがあります。この場合は屋根の寿命なので台風が近づくこの季節は早めに取り換える事をお勧めします。強風で隣接お宅に飛んでいくとご迷惑おおかけしてしまう事もあるので早めの対応をお願いいたします。
- 厚膜塗装仕上げ通常よりも塗膜が分厚い分、施工単価も高くなりますが、耐久性が強いので車の駐車スペースやリフト走行などもできて硬い仕上がりとなります。
- 普段は雨の予想が出ている場合は塗装以外の養生(ビニール貼り)や清掃や下地処理など雨がいつ降っても大丈夫のように体制を整えてます。
- 屋根塗装の場合はある程度材料をまとめて練り合わせる(2液型塗料)ので、材料の効果反応を少しでも抑えるために材料は日陰に置くなど保管場所も考えて作業しています。